「不幸中の超幸い」と言った襲われた自転車乗りの男の子の話

中央アジアのキルギスで、自転車でユーラシア大陸を横断中の日本人の男の子と出会いました。

中央アジア国々のビザは取るのに結構時間がかかるので、みんなキルギスで一気に数ヵ国分取ってしまいます。(キルギスはビザがいりません。)
なので色んな旅人がキルギスに集まって、ビザを取る間しばらく一緒に過ごしたりします。

この自転車乗りの男の子との2回目の再会は、私がキルギスの隣国、ウズベキスタンに着いてすぐでした。

宿に着いた私にスタッフは「日本人がいるよ」と言い、同じドミトリーの部屋をあてがってくれました。

部屋に入ってその日本人がキルギスで同じ宿に泊まっていた自転車乗りの男の子だったので再会を喜んだのですが、なんだか怪我をしている様子です。

話を聞くと、自転車乗りの男の子はウズベキスタンのこの町に着く前に襲撃にあったそうです。左腕を骨折していて、カメラとか服を盗られていました。

「ボコボコにされて、2回頭を棒で殴られて。あ、死ぬと思った。」

自転車乗りの男の子は確かに左腕をギブス固定していました。
でも凄くはっきりと意識があって話もしっかりしていて、おまけにスタスタ歩いて、病院でなく普通に宿に泊まっているんです。
現地の警察とやり取りをしてからの帰国になるということで、少し暇していたのか寝転んでパソコンでドラマを見ていました。

ん?パソコン?

「パソコンとかパスポートとかが入ったかばんは向こうは分からなかったみたいで・・・。
服とか鍋とか入ったカバンを盗られて。
あと期限切れのクレジットカードを持ってかれた。カメラは盗られたけど写真のデータ全部パソコンに移動させてたし。
不幸中の超幸い。」

とか言っていました。。
私が持っていた簡単な食事を食べて「お腹いっぱい。幸せ。」と言った彼に生きてて本当に良かったなぁと。

長期の旅の途中で旅を断念しなくてはならなくなって、人によっては落ち込んだりトラウマになることだってあるかもしれないのですが・・・

怪我が治ったら今度はアメリカに勉強しに行くと言った彼に、へこたれず前を向いてていいなぁ、色んなことを乗り越えてどんどん進んでほしいなぁと思いました。
自転車乗りの男の子がこの宿に着いたのは前日の朝で、その日にキルギスで一緒に過ごした他の旅仲間と会い、その旅仲間が町を出発する日に私に出会いました。

私が町を出発する頃にはキルギスで一緒に過ごした他の自転車乗りがそろそろたどり着く予定です。

どうかみんなに守られながら家に帰るまで心と体を休めてほしいと思いました。

彼にはなくしたものがあって、でもなくさなかったものの中から私に新しいノートをくれました。
なんとなく新しいノートが欲しいと思った次の日の出来事でした。
逞しさを見せてくれて、ノートをくれて、本当にありがとうですね。

写真はウズベキスタンのヒヴァにある、世界遺産の町「イチャン・カラ」です。
ウズベキスタンの危険なイメージが付いたかもしれませんが、人懐っこくて優しい人も多かったです。マーケットではいつも何かくれたり、写真を撮ってって子どもも大人もはしゃぎながら声を掛けてきます。
やっぱり昼間は人も明るくていいですね。

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