モンゴル最北の地タイガの森を放牧するトナカイ族にホームスティ

モンゴル最北の地タイガの森を放牧するトナカイ族にホームスティ

モンゴルの最北、ロシアとの国境があるタイガの森には
トナカイと一緒に生活をするトナカイ族が、トナカイのエサを求めて移動しながら暮らしています。

 

トナカイ族という名を本で見たとき、

「会いたい。」

と強く思いました。
時期は9月半ばだったのですが、タイガの森にはすでに雪が降り、寒すぎてもう訪れることはできない、
とツアーガイドに言われました。

 

何度も訪れる方法を聞いて、何度も無理だと言われました。
けれどツアーガイドはそこに手助けできる人がいるかもしれないと、2番目に北にある大き目の町に連れていってくれました。

 

その2番目に北の町で、一緒にトナカイ族に会いに行く旅人を募り、ロシア語ができる人にロシア国境に入る許可証を申請してもらい、タイガの森を移動するために馬とハンターを雇い、と段々準備が整っていき、いつしかトナカイ族に会いに行くことが現実になりました。

 

モンゴル最北の町から馬に乗ってハンターに道を教えてもらいながらタイガの森を走っていると途中から吹雪いてきて、7時間後月明りだけになって寒さで意識がもうろうとしていたとき、トナカイ族に辿り着きました。

 

そのトナカイ族のテントで数日間彼らとともに過ごし、
持ってきていた食べ物をシェアしたり
水汲みを手伝ったりして過ごしました。

 

9月下旬でしたが日に日に雪深くなり、
夜は既に-15℃にもなると言われました。
これから本格的に冬がくると思うと、本当に厳しい環境だと思います。

 

私が持っているダウン含む全ての服を着こんだ上に、
更に貸してもらったモンゴル族衣装のデール
(裏地が毛皮のコート)を着ていても寒かったのに、
お世話になっているテントのトナカイ族の子は
トレーナーにジーパンだったりするのです。

 

トナカイ族はトナカイのエサを求めて四季でキャンプをする場所を変えていくため荷物は少ないです。
なのに彼らから本当にたくさんのものを頂きました。

 

寝袋とテントを持っていきましたが、夜は寒いからと彼らのテントに住まわせてくれ布団も貸してくれ、
めったに獲れない魚の身をくれ彼らは魚の骨をしゃぶり、
小麦粉と塩で作ったパンをたくさんくれ、
トナカイをさばいた後、手のひらサイズの肉をくれ、
最後にはトナカイの皮で作ったカバンを両膝をつき両手で渡されました。

 

言葉はほとんど分からないけれど、
そのしぐさはお礼を表しているようで
私は自分がお礼に何を渡せるか必死に考えました。

 

トイレットペーパーとかアンメルツとかしかなかったのですが、
凄く喜んでくれました。

 

この短い間に何度温かい感情をもらったか分かりません。

 

私はその場に溶けこむ旅が好きです。
そこに住む人々と同じように過ごすときに得る、
その心を温かくさせる感覚はいつも私を励ましてくれます。

 

写真の女性はお世話になったテントの主であるシャーマンです。
朝一番に貴重なトナカイの乳をしぼります。

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